日米とロシア 2014 5 25
2014年5月25日の時事通信社には、このようなニュースがあります。
「日本の制裁に驚き、北方領土交渉に疑問 ロシア大統領」
プーチン大統領は「日本が最近(欧米の)制裁に加わったことに驚いており、
日本が(北方領土)問題の交渉プロセスを停止しているのか、
私には、よく分からない」と語った。
(引用、以上)
プーチン大統領には、日本の外交がわかりにくいでしょう。
今は、日本は、このような状況にあります。
中国の軍事予算は、この10年間で、4倍近くになりました。
一方、日本の軍事予算は、この期間で「微増」というレベルです。
これでは、やがて日本は中国に吸収されてしまいます。
そこで、日本は、アメリカの軍事力を頼りにするしかないのです。
そうすると、「ロシアにはライオンのごとく吠え、
中国には、借りてきた猫のように、おとなしい」というオバマ指針に、
従わざるを得ないのです。
プーチン大統領からすれば、
「軍事力の整備を怠けてきた日本が悪い。
だから、アメリカの言いなりだ」となるでしょう。
確かに、国際常識からすれば、そういう判断になりますが、
日本人は、みんな平和ボケしていますので、
そう簡単に軍事力の整備ができないのです。
ただし、アメリカを頼りにするにしても、
そのアメリカが怪しいと、日本の知識人は思い始めています。
ひょっとして、オバマ大統領は、
宥和政策で有名なイギリスのチェンバレン首相ではないかと。
いずれにせよ、遅かれ早かれ、
南シナ海は、中国の海になることは、確実でしょう。
中国から見れば、東南アジア諸国は、軽武装の国が多く、
攻め落とすのは、朝飯前でしょう。
さて、日本が、南シナ海を守ることができるか。
それは、不可能でしょう。
空母と原子力潜水艦が必要になるからです。
少なくとも、原子力潜水艦は必要です。
通常型の潜水艦が外洋に出ることは不可能です。
このタイプの潜水艦は、沿岸型潜水艦に分類されます。
将来の日本は、
自分たちが軍事力の整備を怠けてきたことを悔いる日々が、
延々と続くでしょう。
日本は、「浦島太郎」です。
竜宮城から帰ってきたら、
つまり長らく平和ボケしていたら、
いつの間にか、国際情勢が変わっていた。
竜宮城に何年行っていたのか、わかりませんが、
少なくとも、「地上時間」で10年は行っていたことになるでしょう。
もう一度書きますが、
中国の軍事予算は、この10年間で、4倍近くになりました。
一方、日本の軍事予算は、この期間で「微増」というレベルです。
さて、私が中国の軍事指導者だったら、
以下の「一石二鳥作戦 2012 10 21」を実施するでしょう。
一石二鳥作戦 2012 10 21
これは、今年の4月に書きましたが、
重要なことなので、もう一度書いておきましょう。
私が中国の軍事指導者だったら、どう考えるか。
南シナ海を押さえてしまえば、
東南アジア諸国だけでなく、日本も支配できると考えるでしょう。
軍事的には、日本を占領する必要はなく、
南シナ海を押さえてしまえば、十分です。
後は、日本に中国の傀儡政権を作れば、
「事実上の日本占領」は完成するでしょう。
なぜか。
南シナ海とは、原油や天然ガスを満載した日本の船舶が通過する、
極めて重要な海域であり、日本の命綱と言えるからです。
その上、今、日本は、
「脱原発」という原発ゼロ運動が盛んなので、
もし、この運動が長続きすれば(もちろん、長続きするように「工作」するでしょう)、
軍事的には、絶好のチャンスに見えます。
自然エネルギーが全く役に立たないのは計算済みです。
このようなエネルギーは、農業国ならばともかく、
工業用には、全く役に立たないのが見えています。